地域住民が集まった、どこにもあるような会合でのワンシーン。地域の課題について話し合う住民の中、男性が模造紙や付せんにそれらを書き留め、まとめていく。そして話し合いが終盤に差し掛かると、住民の方々が思い出したように模造紙を見つめて一言。
「なんか、えらいまとまってるなぁ…!アンタがおると話が進むわ!」
地域が動き出す瞬間だ。

そんなエピソードを話してくださったこの男性は、今回紹介する会社の立ち上げ人ある、代表取締役の山本 一馬(やまもと かずま)さんです。行政等から依頼を受け、地域の課題に対峙し、解決するプランを地域の人々とともにカタチにする「街角企画」が、まちづくり・地域づくりをコーディネートする仲間を募集します。

「街角企画株式会社」、まずはその仕事内容の全貌を。

京阪電気鉄道・大阪市営地下鉄天満橋駅を出て、川沿いに歩くこと5分。大阪天満宮も近く、春はお花見、夏は天神祭…四季を感じる自然豊かな公園やテニスコートの前に、街角企画はオフィスを構えています。
さて、インタビューに進む前に、街角企画が取り組むお仕事の全体像をご説明しましょう。

一言でいうと…
「人々が、いつでもしあわせに暮らせるための計画や拠点をつくり、まちの人々の力で継続していけるコミュニティやしくみを生み出す仕事」というところでしょうか。そんな理想的な社会を、街角企画はどうやって実現していくのでしょう?まずは、冒頭で紹介した山本さんにお伺いしました。

きっかけは阪神淡路大震災で感じた、「まちと人とのつながりをつくる」というミッション。

いきなりなのですが、「街角企画」の名前の由来を教えていただけませんか?

この名前には、組織の目標と姿勢を込めています。居心地のよい街角があれば、その雰囲気を読み取ってまちづくりに反映する、そんな生活者と計画者との関係を保ちたいよねという目標と、僕たちがそこに立ち会って、現場発で考えていこうという姿勢と。人の気持ちってリアリティを伴わないと決まらないんです。例えば、商店街で空店舗のリノベーションが決定するのは、パソコンで描いた図面を会議室で見たときではなく、手帳に描いた落書きのようなスケッチを薄暗い現場で見て、にやけあったときなんですよね。
取組例:(深草暮らしの交流サロン ふかふか家(京都市伏見区深草)、(仮称)マイクロスーパーを中心とした小さな拠点(島根県雲南市加茂)など)

社長にこ

山本代表が、そんなコンセプトで街角企画をはじめたのは、何がきっかけなのですか?

僕は学生時代、建築を学んでました。カタチあるものには、人々にたくさんのことを伝えるチカラがあると魅力を感じていたんです。そんな最中に阪神淡路大震災が起こりました。気づいたのは、人とまちとの関係。神戸には神戸の、大阪にも京都にも、それぞれ人とまちの関係があって、その関係が切れてしまうと、どんな立派なものをつくっても人の気持ちは長続きしないし、なんだか居心地の悪いまちになってしまう。だから、まちのソフト面とハード面、両面の関係づくりに携わりたいと思ったんです。

社長ふつう

確かに…!ソフト面とハード面が伴っていないと、災害時には大変なことになりますよね。

知り合いの熱い学者の方の発言でハッとしたのは、避難所はまちの縮図だということ。ある避難所は、みんな一緒にご飯を食べて、朝になったらラジオ体操。ある避難所では、隅っこでお年寄りが一人でご飯を食べている。前者のまちでは、普段から「あそこのたこ焼き屋さん、最近休みがちだけど、おばあちゃん具合が悪いのかな」という何気ない会話が街角であったりします。そのあたたかなまなざしを活かしてまちの拠点をつくるのか、コミュニティのしくみをつくるのか、避難所の運営計画をつくるのか、…とかが僕たちの仕事です。
取組例:(豊中市地域コミュニティと地域自治組織ガイドブック、京都市避難所運営マニュアル、熊本地震からの復興支援など)

社長ふつう

街角流まちづくりは一日にして成らず!町内会議の参加にはじまり、まち全体の構想を担うまで。

そんな街角流の活動が成功した事例をお伺いしたいです。どんな業務をおこなっているんですか?

例えば、大阪市中央区に「中大江」という地域があります。大阪府庁や大阪城がある地域で、都心に近いこともあって、紳士服の産業が集まっていたのですが、最近はビルがどんどんマンションに建て変わってきて、受けた依頼の多くは新しい住民との関係づくりでした。新たに引越してくる人は、ご近所付き合いなんて少ない地域だろうと先入観を持っていましたから、大きな公園もあって居心地の良い地域が、ただの便利なマンション街になってしまうことが心配されました。

社長ふつう

どのようにコミュニケーションを取り、地元住民と外から来た人との関係性を築いていったのですか?

どの仕事でも変わらないんですが、まずは、地域のことをよく知っているキーパーソンとお会いします。当時、中大江では、まちのお弁当屋さんが会長をされていて、会議に参加して進行をサポートすることで、徐々に信頼関係を築いていきました。大切なのは、課題の構造を読み解き、関係者のモチベーションに沿って手順を組み立てること。それから、まずは使えるヤツと思われること。一緒に成功体験を共有することですね。小さな成功なくして、気持ちのこもった大きな絵は描けませんし、事業も達成できません。中大江に関わったのは、京都の有隣学区というコミュニティが抜群にしっかりした地域で、ワンルームマンションの建設を抑制するというしくみづくりの成果があったからなんですが、この会長は自分たちのまちに誇りを持っていましたから、「京都は京都、ここはここ!」と、他の地域の話ばかりすると怒られました (笑) 。そんな人に出会えるのも、この仕事の魅力です。

社長ふつう

なるほど。(笑) 結果、中大江地域ではどのような成果が得られたのですか?

「住人も元気!会社も元気!歴史と文化のまち中大江」というまちづくり構想とその冊子ができました。が、構想自体は、地域の方はあんまり覚えてないかもしれませんね(笑)。 建物ができるときに町内会加入や工事の安全管理について話し合うしくみができたり、「命のカプセル」というツールを使って、お年寄りなどを見守るしくみもできました。前者は、転入者と地域とのつながりづくりに、後者は、特に単身のお年寄りとのつながりづくりになっています。重要なのは、まちづくり構想という立派な冊子の存在ではなく、その精神が地域の多くの方に浸透しているということ。今も小学校の増築が話題になるくらいマンション建設が盛んですが、次の会長は毎日のように地域を動き回っていて、さらに次世代の若手メンバーが、その地域づくりのバトンを受け取りつつあるんですよ。

社長にこ

まさに「ローマは一日にして成らず」だ!
街角企画はその他にも、大阪市中央区の歴史や魅力を伝える「わがまちガイドナビ」の制作に携わったり、それが区内の小学校でも配布されたり、豊中市で、図書館や公民館、福祉施設などが一体化した「(仮称)南部コラボセンター」の基本構想をつくったりしています。(「わがまちガイドナビ」は区内の小学校で配布されるなど、反響を呼びました!)また、各地で学校の統廃合のコーディネートもしています。街角企画は行政からのオーダーを地域に伝える際の「通訳」であったり、住民目線と行政目線の「つなぎ役」として、活躍しているのです。

 求められるのは、「そうだよね」と共感できる感受性の豊かさと、信頼を深める前向きなコミュニケーション。

地域のリーダーや行政が持つ課題認識やアイデアを広く地域住民に広めるために、ポスターやパンフレット等にアイデアを可視化する制作業務もおこないます。次は、それらのデザインを得意とする小林仁美さん(入社6年目)と、アウトプットの元になる声を集めること…つまり地域の方々とのコミュニケーションを得意とする奥田朱璃さん(入社2年目)に、日々のお仕事内容について、お伺いしました。

小林さんは設計事務所でのお仕事を経て、街角企画に転職されたと聞いています。こちらでは、どのような業務をされているのですか?

私は自転車で出勤して、9時から仕事がスタートします。地域の会議に出て議事録を取ったり、戻ってきて事業を紹介するWebやSNSの更新をしたり。イベントが近いときは運営サポートやリーフレットを作成したり…イベント後だったら、反省会の取りまとめや報告書を作成していますね。あと、私の場合は前職を活かして、イベント会場のレイアウトや、地域の方々の居場所となる空間改修の図面作成もします。

小林ふつう

なるほど…それだけ業務内容が幅広いと、少人数で回すのは大変そうですね…

地域の方ができることに関しては、やっていただくようにしているんですよ。まちづくりの計画って、私たちがつくっていると思うかもしれませんが、それは大きな間違いで、地域の方にしかできないことがたくさんあるんです。地域にはできないことを行政が、それでもできないことを私たちがサポートします。こちらがゼロから提案をしていくというよりは、地域の方々がやりたいことを支えます。時には、地域の会長さんにパソコンの操作を教えることもありますよ(笑)

小林にこ

会長さんへのパソコン指導も!(笑) 前職ではなかなかないお仕事ですね。

もっと地域の方々との距離が近い仕事をしたいなぁ、という気持ちで転職したんです。だから、そのパソコン指導も理想的なことで。パソコンができるようになると、地域の若手メンバーとリーダー層との連絡がスムーズになります。それに私は、今の仕事が、働くというよりも生活の一部という感覚があって。生活に近いテーマなので、働かなくちゃ!という感覚とは違うような気がします。

小林ふつう

こんなスキルがある人に来てほしい!というのはありますか?「コミュニケーション/論理的思考/プランニング/デザイン/プレゼンテーションの各スキル」と聞いていて、なかなかレベルが高いなあと感じてしまったのが正直なところなのですが…!

文章が書ける人、デザインできる人、数字に強い人・・・それぞれいてくれたらすごく助かるという思いはあるんですが、業務は本当に幅広く、まちや生活に寄り添った仕事なので、何でも活かせるというか。例えば奥田さんは、コミュニケーションがすっごく上手なので、地域に近い現場の最前線(笑)にいてもらっています。

小林ふつう

私は今、運営を受託している「大阪市中央区まちづくりセンター」に常駐して、地域活動協議会(地域団体が連携して活動に取り組むネットワーク組織)の活動や、行政からの補助金活用のサポートなどを担当しています。地域に出かけると、まちの人から情報をいっぱいもらって帰りますし、何より、思いやりいっぱいのまちのみなさんと話して楽しかった~!って思うんです。

奥田かんがえる

そこで、近くなった距離感がまた仕事に活かされる、と。あったらいいなというスキルは数あれど、まずは地域に溶け込んでいくことがミッションな気がします。

そうなんです、世間話するぐらいの関係をつくることが大切だと思っています。私たちの方が構えていてはダメで、肩の力を抜いて仕事をしています。だからといって浮つくのは良くないですが(笑)、スーツを着てかしこまって「お世話になっております」というよりも、「最近どうですか?この間のイベント盛り上がりましたよね!」というような。

小林にこ

なるほど!確かにこのオフィスに入ってきたとき、私たちも、肩の力が抜けました!(笑)

まちの課題ありきの仕事なので、大変なことはありますし、お茶汲みから会議の段取りまで、一つひとつが積み重ねですが、いい意味で”分業”ではなく、トータルに経験できるのはいいことです。ですから、自分の強みで貢献してもらえると嬉しいですし、得意なことだけでなく、他のことにも好奇心を持ってチャレンジできる人。一緒になって、それぞれのまちにピッタリのまちづくりを親身になって考えることのできる人であれば、ぜひ一緒に働きたいと思います。

小林ふつう

私も入社したての頃は不安もありましたし、知識がなくて困ることもありました…。でも、そんなときはちゃんと勉強したり、わからないことが出てきたらメモしておいて、後から調べたり。地域の方々が好きだから、勉強次第でなんでもできる。言い切ってしまうと、こういったことが好きなら、どうにでもできる仕事内容だと思います!だから私は、いつもめちゃくちゃ楽しいです!!

奥田にこ

 最高の瞬間は自分たちがいなくても地域の活動がうまくいっている時。めざすは何十年先も続くまちづくり。

この仕事は決して華やかではなく、地域で「普通に暮らす」ことをつくる仕事です。ニュータウンは専門家が中心となってつくったものですが、今となっては高齢化が進んでいたり、衰退しているところもあって。一方で、専門家が関わらなくても、うまく更新されている元気なまちもあります。そういうところは、その地域の人々がなんやかんや言い続けることで、賑わっていたりするんですよ。私たちは、私たちが関わらなくなっても、その場所や活動が地域の方々によって継続していくことをゴールにしています。そういう意味では、プロジェクトが終わってからちょっと覗きに行ったときに、居心地よくまちが使われているのを見ると、すごく嬉しいんです。うまく表現できないんですけど、単純な「賑わい」という言葉と、私たちがイメージするまちづくりとは、違うんですよね。

小林ふつう

情報があふれる今、「そのまちらしさ」を、残し伝えるには、何かのカタチが必要だと思います。「言わなくてもわかるでしょう」という時代ではない。本当につくりたいのは言わなくてもわかるまちですが、街並みにすべてを残そうとすることは難しくても、どこかに凝縮して残すことはできる。例えば、ずっと愛され続けている広場やお寺の境内なんかは、そのまちのコミュニティをカタチとして保存しています。そういう場所は、災害時に自然と人が集まってきます。みんなの心の中心だからですよね。平たく言うとふるさとです。すてきな建物や気持ちいいコミュニティには、そのまちの伝統を受け継ぐ慣性力があります。
いま、外国人観光客の影響もあって、都心の繁華街は賑わいをみせていますが、そこはなんだか、普段の暮らしから距離がある特殊な場所です。僕は、地域で暮らす人たちが気軽にふれる「普段の暮らしのそばにある、手の届く賑わい」が気持ちいい。「みんなの場所」ではなく、「わたしたちの場所」、「消費するまち」ではなく、「支えられ、支えるまち」。そんな響き合うまちこそ、その地域の人にとって、とても大切なものではないかと思います」

社長にこ

ソフト面だけでなくハード面もできる会社だからこそ図れる、本質的で長期的な視点のまちづくり・地域づくり。我こそは!という方は、門を叩いてみませんか?あなたひとりがスーパーマンじゃなくたって、まちを愛する気持ちがあれば、彼らと一緒に挑戦していけるはず。

企業名・団体名街角企画株式会社
募集期間2018年3月末日まで
(採用が決まり次第、応募受付を終了します)
募集職種地域に笑顔があふれ、人々がその誇りのもと豊かに暮らす社会のために~地域づくりをコーディネート!

京阪神を中心に、地域を支える人々とともに、住宅地、中心市街地、商業地、産業集積地等での地域振興や課題解決を手がける。
主なクライアントは地方自治体や民間のエリアマネージメント組織。
地域や組織等コミュニティのコーディネート、調査、企画、設計(建築、環境等)、各種デザイン、事業コーディネート(商業施設、ビル、共同住宅、福祉施設、イベント等)等が業務フィールド。
雇用形態正社員、もしくは契約社員
応募資格中途採用希望者
新卒採用希望者(2018年3月期、2018年9月期、2019年3月期)

都市計画や地域振興、地域自治の専門知識等を備えた大学院出身者、または、関連業界での実務経験やデザイン(紙面、web、他)や設計、事業プロデュースのスキルのある方。
※ 意志と意欲があれば、学部卒、異分野、未経験者等でも歓迎します。
勤務地大阪市北区天神橋1-1-1 中塚ビル4階
勤務時間9:00~18:00
給与・中途採用
月給22.9〜35万円(交通費含む)
※能力・経験を考慮し、相談の上、決定します。
・新卒採用
月給22.9万円(交通費含む)

いずれも、2年目以降は年俸制となります。
(300万円~500万円程度)
休日・休暇■週休2日制(土日祝)
※夜間の会合や週末のイベント等が多々あります。
※休日出勤をした際は代休を取得していただきます。
■夏期休暇、年末年始休暇
福利厚生社会保険完備(労災、雇用、健康、厚生年金)
採用人数1名
選考プロセス1)このサイトからエントリー
(エントリー時に、以下「応募者への質問」の回答をご記載ください。)

2)書類選考
選考後(1~2週間)採用担当者よりご連絡します。
質問があれば、事前にお尋ねください。

【書類送付先】
住所:〒530-0041 大阪市北区天神橋1-1-1 中塚ビル4階

3)説明会・面接
実際にお会いして面接試験を行います。面接時には課題論文の他、過去の実績や技術についてアピール資料をご提示いただきます。希望者には、事前に事業内容や勤務内容についてお伝えする説明会を実施します。

4)選考
状況によっては、インターンシップや試用期間を設け、業務への理解を深め、入社の判断材料としていただきます。

5)合否通知
面接、説明会の日時、入社日、待遇などはお気軽にご相談ください。即戦力でなくても、素養や意欲があれば、待遇等相談させていただきます。
応募者への質問志望動機や自己PRについて、「募集業種」に即してお答えください。 その際WEBサイトにある「組織案内」を参考にしてください。
また、以下のカギ括弧で示したキーワードで検索すると行政のサイトから成果物を見ることができます。

・豊中市「マチじゅうコラボ」((仮称)南部コラボセンター建設に向けたポータルサイト)
・豊中市パンフレット「みんなでつくる~地域コミュニティと地域自治組織~」
・「京都市避難所運営マニュアル」
・「京都市帰宅困難者対策 」
・「京田辺市避難行動・避難所運営マニュアル」
・大阪市「中央区わがまちガイドナビ 」
・大阪市「中央区まちづくりセンター」
・京都市下京区有隣元学区「有隣地区計画」
・京都市伏見区
 「深草暮らしの交流サロンふかふか家」
・駒川商店街「駒川コンテスト」
・大阪市大正区「大正ものづくりフェスタ」2016
・大阪市大正区「大正オープンファクトリー」記録集
Webサイトhttp://machikadokikaku.com/
応募者へのメッセージまず、大切なのは、人との対話の中で答えを一緒に見つけるコミュニケーション力です。
つぎに、それを分析し、提案し、表現する力。論理的思考力や、文章力、ポスターや冊子、ホームページなどにイメージを具体化できるデザイン力、空間にする、建築設計や環境設計のスキル。
これらのいずれかの技術をお持ちの方、関心のある方、前向きに楽しく取り組むことのできる方、男女ともに歓迎します。

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